スピッカートの細尾さんと月1で「まるラジ」という音声配信をやっている。
仕事と関係のない談笑を楽しむ場でもう1年以上続いているが、実は収録中よりもその前後の「近況報告」に学びが多い。案件のことや社員教育のこと、時にはお金のことなど、お互いにメンターし合うのが醍醐味だったりする。
そんなまるラジの収録中の話。
テーマは「新入社員時代」の話。お互いの新入社員時代の失敗談を話しつつ、これからどこかへ入社する新人くんへのアドバイスも含めた、まるラジの中では割と真面目な回である。
そのエンディングで細尾さんが放った給与や報酬に対する意見に、正直ハッとした。
“会社からの報酬はお金だけではなく、チャレンジングな仕事も報酬になり得る。”
新入社員時代の話|まるラジ #020
ハッと「した」というよりも、正確には「させられた」に近い。
無難な仕事を受注し給与で還元するのも立派な報酬だが、お金だけではないチャレンジングな仕事は成長機会となり、それに携わるスタッフにとっては立派な報酬である。
会社が求めているもの
- 業務を通じた事業への「成果」
- タスクやスケジュール、モチベーションなどの「マネジメント(管理)」
個人が求めているもの
- 業務成果に応じた「報酬」
- 自身としてスキルアップに繋がる「成長機会」
会社と個人はWin-Winであり、その実現のために会社は個人を「評価」する義務があり、個人は会社へ「アピール」する必要がある。
1つの会社で経験を重ねていくと評価の限界を迎えたり、アピールすることが無くなったりするのは、この成長機会がないことに起因しているように思う。
また、先日Goodpatchさんの決算説明資料を(SNSで流れていただけだが)目にする機会があった。資料はデザイン会社として業界を牽引するGoodpatchさんの強みを表したものである。
その67p。採用難と言われる中「なぜ優秀な人材を獲得できるのか」「デザイン人材マーケットでのポジショニング(優位性)」を解説したページにこう記されていた。
デザイナーにとって他では得られない成長機会の多さと、働きやすい環境で採用難易度の高いデザイナーを安定的に獲得。
2021年8月期 第3四半期決算説明資料(株式会社グッドパッチ)
「スタッフが成長しない」とボヤく経営者は多いが、これは裏を返せば「会社が成長しないから」である。また、だからと言って会社規模で無闇に挑戦していくのは信用を落としかねない。愚策とも言えるだろう。
大切なのは組織は個人の集合体であり、個人の成長こそが組織の成長に繋がる構造の理解である。
普段何気なく頭で思い描いていることも、言葉にできると輪郭がハッキリする。(これが言語化ってやつか!)
さぁ。明日はそんなまるラジの収録日。
また何か気付きがあると嬉しいな。