2月のオフィス移転を機にスタッフとの交流が増えました。スペースや座席の兼ね合いから交流も増え、スタッフからも「会社の空気良くなりましたね!」と言われることもしばしば。
ただ、うちの“旧体制”を経験している古株であればその比較が可能なのですが、これからの新しいスタッフにこの対比は通用しません。
今自分が抱えている危機感がまさにココで、これから3〜5年先を考えると、今の状態をキープして成長し続ける文化を会社として築き上げないと、人も仕事も寄り付かなくなると思っています。コンフォートゾーンとも言えるのかも知れませんが、“会社の居心地が良い“ことは見方を変えれば「現状に満足している」とも言えます。
あるスタッフとの会話での1フレーズ。
ユニオンネットはずっと働きたいくらい居心地が良い会社だけど、個人として5年後も業界で活躍しようと思ったら、社内の仕事で学ぶだけでは生きて行けないかもしれない。
うちの会社が業界の最先端と言えない限り、この現実は避けて通れません。もちろんクリエイターとして・マネージャーとして、役割によって活躍できるかどうかは変化します。
しかし社内でのキャリアパスと業界でのキャリアパスを個人として照らし合わせる必要は高いでしょう。
以前Books&Appsでこんな記事を書きました。
“収入が増えると行動範囲が広がる。スキルが増えると業務の幅が広がる。これらは自身のキャリアにも繋がり、会社という仕組みを利用することで、結果的に可動域を広げることに繋がります。
「会社の仕事を頑張っても豊かになれない。」と考えるのはコスパが悪い考え方。もっと会社を利用してやりましょう。|Books&Apps
うちはWeb制作会社という特質上、終身雇用が可能な事業体系ではありません(今のところ多分)。だからこそ無理に「会社に貢献するぞ!」と気負わずに、もっと自分の人生に責任を持って、相対的に日々働くべきだと思うのです。”
「社内評価よりも社外評価を重視しよう」「自分の市場価値を上げよう」など、働き方のパラダイムシフトが加速するに連れ、個人のキャリアにも自立が求められる時代になっています。
私が会社を経営する上でスタッフの“はたらくを楽しく”したいと現場で言っているのも、人生における働くことを楽しくしたい、将来うちの会社で働いた事を振り返った時に“楽しい思い出”であって欲しいという想いが込められています。
もちろん、その中では「自立」が欠かせません。
うちの会社で働く期間は人生の長い年月の中で捉えるとほんの僅かな期間です。だからこそ、しっかりと自分の人生に責任を持って自立して欲しいのです。所属する会社関係なく、楽しく働くとはそういう事だと思っています。
会社は「個人のキャリア」について考える機会を設ける必要があるんじゃないかな
そもそも論ですが、職場環境とキャリアは別軸で考えるものです。
職場環境は抜群!残業無し・有給消化率100%!
(でも実際は客先常駐型でスキル向上やキャリアチャンスなんて皆無)
というケースはまだまだ多く見掛けます。成長の機会を会社側からアクションするだけではなく「個人のキャリア」について考える機会を設ける必要があると思うのです。
会社の居心地が良い
— Takanobu Maruyama. (@maruyaman1984) March 18, 2019
↓
社内評価で満足する
↓
社外に目を向けなくなる
↓
自分のキャリアと向き合わなくなる
↓
業界レベルとのギャップが生まれる
↓
キャリアパスが無くなる
↓
会社にしがみつくゾンビ社員の誕生
会社の居心地が良い時ほど、会社は個人にキャリアついて考えさせる必要がある。
社外に目を向けることは自社のレベルを知ることにも繋がるため、会社にとってもスタッフにとってもメリットです。社内評価で「社外の人と交流をしているか?」「情報発信に対して意欲的か?」などを設けても良いかもしれません。
勘違いして欲しくないのは「会社の居心地が良い」と発言するスタッフをたるんでいるとラベリングしたいわけではありません。むしろ職場環境で良いフィードバックを貰うのは素直に喜ぶべきです。
会社の居心地が良いのは組織づくりとしてはあくまで通過点でしかないという事です。