経営者のひとりごと

波乗りから、椅子取りゲームへ。

会社の成長よりも個人の成長が早く、個人の成長よりも業界の成長の方が早い。

全てでは無いけど、これが実態。

「時代の流れが早い」は、きっとこの事を指しているんだろう。

個人の働き方で言えば、会社に属す事が全てではない。複業然り、フリーランスでの働き方も長い人生設計を考えると選択しやすくなった。

会社の事業で言えば、自社単体で売上を伸ばす事が全てではない。親和性の高い会社と提携し、弱みを補完し・強みを特化させている会社も多い。

これらが業界の動きとなり、背景に世界の情勢や時代の流れが関係している。

“アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく”と言われるように、大局的に捉えると様々な事柄が自分たちの環境に影響している。

そんな中でも特に最近はあらゆる事への垣根が無くなっているのを実感する。

「流動性」と表現するのが適切かもしれない。

人材は囲い込むべきではないし、ノウハウも公開して真似されるのであれば“それまでのもの”。業界は技術の進歩や組み合わせ次第ですぐに変化する。

価値の在り方は凄まじい速度でうねりを起こしている。

かく言う経営も波乗りのような感覚から、ここ最近は椅子取りゲームのような感覚が強くなってきている。

声高に主張される考察やトレンドに左右されてはいけない。
ただ、それでも無視できない話題もある。

イーロン・マスクを含む業界の数百人が世界有数の人工知能研究所のAI Labsに対し、AI研究を6ヶ月間停止するよう要請していることが判明

AI Labs Urged to Pump the Brakes in Open Letter
https://time.com/6266679/musk-ai-open-letter

人類最後の発明と言われるAI(人工知能)。

これまでにもビックデータや深層学習などのAI技術は存在したが、今年は普及が進み“実用性が高まった”と言えるだろう。

今の段階で目に見えるほどの変化が起こったわけではないが、確実にAI技術への資金が集まっている。というよりも加速している。

資金が集まるところは技術の発展も格段に早い。インターネット関連事業・デジタル広告を取り扱う市場は、近い将来大きな選択を迫られるかもしれない。

何かと競争したり、無理な差別化を図ったり、勝つことよりも生き残ることを重視したいが、どうやらここ数年は勝つことを重視しないと生き残れないような気がする。

時代の波に乗る・乗らないではなく、更地に点在する椅子を奪い合うゲーム。肌感でしかないけども、改めて・・・今年は大切な年になりそうだ。

Takanobu Maruyama

UNIONNET Inc. CEO, PR planner
mitone design. Art director, Designer
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