経営者のひとりごと

ハイキューが教えてくれた「楽しむために必要な強さ」

ハイキューが教えてくれた「楽しむために必要な強さ」

U-NEXTに入会してからというもの、読書が止まらない。

鬼滅の刃をはじめ、キングダム、ベイビーステップ、ダイの大冒険・・・そして先日ついに「ハイキュー」を全巻読破してしまいました。

運動神経抜群の主人公を筆頭に、曲者揃いのキャラクターとスピード感のあるストーリー展開が魅力と言える、王道のスポ根「ハイキュー」。

テニスの王子様のような超人的な必殺技は存在せず、現実路線の凡才キャラが活躍する場面にも共感が多いと言われています。

やっぱりこの漫画の見所は、挫折や苦悩から生まれる渾身のフレーズの数々。
珠玉の名言たちが集結し、揃い踏みしています。

もう白鳥沢戦の後半なんて胸熱な名言のオンパレードです。

「勝負事で本当に楽しむ為には、強さが要る」

出典:ハイキュー 8巻 70話「“3日目”」より

これは烏野のピンチサーバー山口に対し、OBである嶋田がかけた励ましの言葉です。

“みんなとワイワイするのも楽しい、でも強い人たちとも対等に戦うにはそれなりの強さがいる。”

そんな現実に直面し自分を奮い立たせる場面なのですが、ハイキューの作中に出てくる言葉の中には現実世界でも置き換えられる事が多く、私自身も度々ハッとさせられました。

日常で「勝負事」と呼べるものはあまりありませんが、どんなことでも楽しさのレベルを追求しようとすると、自分の実力に真摯に向き合うことが必要になってきます。

楽(ラク)をし続けるのは簡単なのに、楽しくあり続けるのは本当に難しいですよね。

厳しいプロは、高い目標を掲げ、それを実現することを求める。
誰が正しいかではなく、何が正しいかを考える。
頭のよさではなく、真摯さを大切にする。
つまるところ、この真摯さなる資質に欠ける者は、いかに人好きで、人助けが上手く、人付き合いが良く、有能で頭が良くとも、組織にとって危険であり、上司および紳士として不適格である。

ピーター・ドラッカー【 現代の経営 】

ドラッカー兄さんも言ってます。真摯さを大切にしろ!と。

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楽しむため・強くなるために行動する、口で言うのは簡単だけど実際には難しいですよね、これ。

仕事なんて特にそうじゃないですか?

普段、働いていると色んな感情が湧き上がってくると思います。

楽しい、嬉しい、良かった、安心した、愛しい、切ない、心強い、めんどくさい、嫌だ、やりたくない、辞めたい、はぁ!?・・・とか。

テレワークが浸透した今では、「いかに快適に働くか」が重要視されています。

  • 脱満員電車!身支度・移動時間が無くなり、プライベートの時間が増加
  • 電話も鳴らない・話かけられない。効率アップでサクサク業務
  • 職場での人間関係に気を遣わなくていい、ストレス”ゼロ”の世界に

通勤環境、作業環境、対人環境、これらを快適にすることで生産性を向上させるのがこれからの働き方とも言えるでしょう。

「テレワークを導入することで、以前よりも働きやすく仕事が楽しくなった。」

この声は多いと思います。

私自身もそう感じますし、実際社内のメンバーからもこの声を多く聞きます。

それと同時に「やっぱり会社の環境って良いですね。」という意見もありました。

しかし、仕事内容そのものは何も変わってないので、業務環境においての変化は「これから」の会社も多いでしょう。

この場合の「快適になった = 楽しくなった」も一時的なものであり、「本当に楽しむ」領域の話ではないのかも知れませんね。

日常化した毎日が心地よくなったときこそ、違ったことを行なうよう自らを駆り立てる必要がある。

ピーター・ドラッカー【 非営利組織の経営 】

ドラッカー兄さんも言ってます。自分を駆り立てろ!と。

「”その瞬間”が有るか無いかだ。」

ドラッカー兄さんも言ってますが、もちろん、ハイキューでも言ってます。

これは烏野が春高全国大会への出場決め、その大会前に行われた宮城県1年生選抜強化合宿でのこと。

月島の「たかが部活に対して、どうしてそんなに必死になるのか?」の質問に対し、「下手くそだからバレーにハマんないんだよ。」と指摘する梟谷学園の木兎。

木兎は続けてこう言います。

「自分の力が120%発揮された時の快感が全て」

その快感を味わうために必死にやる、快感を知っているからハマっている。

“ハマる”ってフレーズ良いですね、分かりみが深いです。

「俺は、俺が弱い事をとうの昔に知っている。」

鴎台高校の星海が言ってました。

そして、それに続いて日向も「俺はとべる。けど、絶対に1人じゃ勝てない。」と言ってましたね。

この星海と日向、どちらも低身長選手、体格ではバレーボールに不向きな選手です。

単行本1巻の7話では“持たざる者”として表現されていたりもします。

ハイキューが教えてくれた「楽しみたいなら強くなれ」の真髄、それは

“持たざる者として、自分の弱さを知る。”

これじゃないかと。

弱いからハマらない、だから楽しくない。

耳が痛いけど、きっとこれだと思う。

経営者の立場として、小さな会社こそ「他者と協働をする」のは当たり前なこと。

働く環境の快適さをいくら追求しても楽しく働くことはできても、面白い仕事はできない。

そのためにも、まずは自分の弱さを知る。

怖い。。。

でも大切なことですね。

ハイキューを読み終え、そう自分を奮い立たせるキッカケになりました。

皆さん。

ハイキュー、読みましょう。

投稿者: Takanobu Maruyama

大阪でWeb制作会社「株式会社ユニオンネット」、高知の馬路村でデザイン事務所「ミトネデザイン」を運営。経営・人事・広報、たまに制作者でもある香川県生まれ3児の父です。
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