経営者のひとりごと

「行動範囲」と「将来の可能性」は比例する

“仕事も頑張るけど、プライベートを優先する。”

数年前であれば、この言葉は“頑張らない若手ビジネスマン”の風潮として一括りに扱われていました。しかし、副業が推進される時代背景の中、この言葉の真意に触れる方も増えてきました。

プライベートを優先すること、それは「自分の時間を確保する」こと。

日毎に大きくなるフリーランスや会社員の「働き方」に対する声。クライアントの無茶な要望や納期に合わせて“自分の時間を消耗する”、組織に属すことで“生活に規制ができる”、など働き方のパフォーマンスに注目度が集まっています。

業界で活躍し続けるために、必要なことは?

少し話が変わりますが、これは先日面接で聞かれたフレーズ。

ある程度キャリアを重ねたクリエイター同士の会話でも「これからこの業界で生き残るにはどうすれば良いいか?」とよく話題になります。

実際のところ、この答えは“今より上のレベルに触れたり、勉強するしかない”に尽きます。ですが、それはあくまで実務レベルでの話。

技術の修得にはクライアントや会社など環境に左右されることも多く、どうしても浮き沈みが出てしまいます。業界で活躍し“続ける”人材になるため、本質的な部分としてこう思うのです。

つまり、よく遊べ!ということ。

実務的なレベルアップは現場を通じて否が応でもアップデートされます。また多少の分野外の事にも業務を通じて「必然性」があるため、反射的に学ぶことが出来ます。

よくデザイナーの場合、感性を磨くためにも生活の多くを“芸術に触れさせないとダメ”のような風潮がありますが、必ずしもそんな必要はないと思っています。当然、食わず嫌いは良くないので、体験したことのない方は一度足を運び体験・体感する価値はあるでしょう。

ただ、実際に足を運んでみて「自分には心地良くないなぁ」と感じる場合。無理に行く必要はありません。それよりも自分の熱中できるものに打ち込む方が個人のアイデンティティに繋がります。

プライベートを充実させる、熱中できる趣味を持つことで行動範囲が広がり、自分らしい感性が身につきます。

これは自分自身が日頃体感し意識づけている事でもあるのですが、実は高城剛さんの言葉に影響づけられたものです。

なぜ、移動を続けるのか。よく聞かれるけど、その回答はまだないし、いつかあるのかもしれないし、ないのかもしれないし、そもそも回答なんてどうでもいいと思っている。年々仕事は多岐に渡り、行動範囲も広がるばかりで、この100日間は南米で多くの時間を過ごし、それは移動も含めてとても楽しい時間だった。

「移動距離はアイデアと比例する」と実感するし、
「行動範囲は自分の可能性と比例する」とも思う。

引用:honeyee.com

言ってしまえば本能的に体系的に、日々学習していくスタイル。

日本では仕事人間になってしまうことを、よく“犠牲者”と表現しますが、あらゆるサービスや技術がコモディティ化していく中、ひとつの業界で活躍し生き残り続けるのは極めて難しくなっています。

そんな中、苦難や逆境に打ち勝ち成長し続けるには「行動」こそ全ての源泉に繋がるのです。

(高城剛さん、これを2012年の段階で発言していたんですね。。。)

また、行動範囲は人生の豊かさにも直結しています。

70歳になって同年代の人たちを見ると、昔、仕事に振り回されていた人ほどいま孤独であることに気づかされます。人は本来何のために生まれてきたのか。
それは、自分のDNAを残すということにつながる“子孫繁栄”。その延長線上で、家族の中で人生を楽しむことが理想のあり方です。それなのに、仕事を天職のように崇めて、家庭を顧みずに働く人のなんと多いことか。

引用:プレジデントオンライン

まさにコレ。

マクロ視点で捉えると、働くこと、遊ぶこと、生きること。
これらは全て同一線上にある「人生」です。

仕事も遊びもライフステージによって必ず変化し、そのフェーズで行動するか・しないかによって、生き方は異なります。そのためにも日頃から行動範囲を広げ、アイデアや可能性を広げておく必要があると思うのです。

ただし、だからと言って本業を疎かにしてはいけません。
「本業ありき」の話であり、プライベートを優先し個性を尊重することも、基礎能力があったこその話です。

今仕事に壁を感じている方やこれからのキャリアプランを練り直したい方。

自分の行動範囲と向き合うことで、将来への可能性を導き出すことができるのではないかと考えています。

投稿者: Takanobu Maruyama

大阪でWeb制作会社「株式会社ユニオンネット」、高知の馬路村でデザイン事務所「ミトネデザイン」を運営。経営・人事・広報、たまに制作者でもある香川県生まれ3児の父です。
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